以下のような材料が使用されます。
- 口腔内、頭蓋骨または腸骨から採取した小さな骨のブロック
- 口腔内から採取した小さな骨片
- 代用骨
- 骨造成部を保護するコラーゲン膜
- 上記を組み合わせて用いる
インプラントは、歯に変わる治療法であり、これにより多くの人が笑顔と自信を取り戻し、再び何の心配もなく食事を楽しむことができます。持続的な効果と安全性のためには、このインプラントが安定した骨に囲まれていることが重要です。
これを考慮し、歯科医師はインプラント埋入に十分な骨の量を確保するために様々な方法(骨移植)を用います。インプラントの埋入位置を決定し、その部位の骨の高さや幅が不足しているところに新しい骨を造成します。
骨移植には様々な補填材(骨の形成をサポートする材料)を用いられます。インプラント治療のための補填材にはどのようなものが使われるのでしょうか?
以下のような材料が使用されます。
インプラント埋入に十分な骨を得るために、インプラント周囲に骨移植を行うタイミングにはいくつかあります。
健康な歯ぐきはインプラント埋入の成功と審美性において重要です。その成功要因のひとつが歯ぐきの厚み、そしてその質や弾力も重要です。
スティップリングのある歯ぐき(小さな凹凸のある引き締まった歯ぐき)はインプラントと歯肉、骨の隙間へのバクテリアの侵入を防ぎます。唇や頬のような緩い粘膜とは異なり、歯ぐきはインプラントの根本を保護する襟のように守っています。
厚みのある歯ぐきはその下にある骨の吸収を防ぎ、安定させます。また、インプラントが透けて見えたりすることがなく、歯ぐきの形も良いなど、見映えも良くなります。審美的、機能的な問題を回避することができるため、インプラント埋入前もしくは埋入時に歯ぐきを安定させる場合があります。
歯に感染症(歯周炎、歯周疾患、歯肉疾患)があるのと同様に、インプラント上にも細菌のバイオフィルム(塊)が形成し感染が生じます。これはインプラント周囲粘膜炎と呼ばれ、インプラント周囲の粘膜に炎症を引き起こします。さらに進行するとインプラント周囲の骨の吸収を引き起こし、インプラント周囲炎と呼ばれる病気の原因にもなります。
インプラント周囲炎と歯周炎は少し異なります。なぜでしょうか?
インプラントは骨に直接埋め込まれていますが、歯は多くの線維に囲まれ、細菌の侵入から守られているからです。そのため、インプラント周囲が細菌に感染すると、歯の周囲が感染した場合よりも、より多く、より早く骨が失われてしまいます。
インプラント周囲炎にかかったインプラントは、インプラントの表面を洗浄するために歯ぐきを切開するなど、感染を除去することが重要です。また、洗浄後、インプラント周囲に骨移植を行い、新たな骨の形成をサポートすることも重要です。